谷川岳東尾根
引っ越しをしてから、まともに運動もせずだらだらしておりましたら、一ヶ月で5kgも太ってしまいました。
これにはビックリ、自分史上最高体重です。
こりゃイケナイということで、谷川岳に行ってまいりました。
谷川岳の基点はJR上越線の土合駅ですが、土合駅は地上にある上りホームと、地下にある下りホームに分かれており、地下ホームは「日本一のモグラ駅」として有名です。
これまでは東京方面からのアプローチでしたからモグラ側で下りていましたが、新潟に引っ越したため、地上ホームに着くようになりました。
少し物足りない感じがしますが、これはこれで新鮮です。
谷川岳にはふたつのピークがあり、それぞれトマの耳、オキの耳と呼ばれています。
今回は、マチガ沢出合から巌剛新道を経由して、シンセン沢を詰めて東尾根を上がります。
以前は西黒尾根から登るのが常でしたが、東尾根の適度な緊張感が楽しく、最近はこのルートばかりです。
巌剛新道を30分ほど進むと、第一見晴です。
大滝周辺の岩(写真中央)が露出しており、雪渓の下はスノーブリッジのようになっています。ルート取りは慎重に。
主な雪渓はここだけだろうと踏んでいたので、12本爪と悩んだ末に軽アイゼンを持っていきましたが、特に問題はありませんでした。
いずれにしてもピッケルは必要です。
上部の雪はだいぶ溶けていて、ちょっとこれでは怖くて雪渓の上は歩けません。
写真はシンセン沢出合付近から。
シンセン沢には水が流れていないことが多いので、どこが正解なんだろうと思っていましたが、今回ハッキリすることができました。
誤って出合の手前から斜めに詰め始めると、微妙に悪い草付きのスラブ状で時間をロスすることになるので、沢の直下までガマンして岩場をまっすぐ上がります。
シンセンのコルで尾根に上がり、第二岩峰上部からの写真です。左側がシンセン岩峰。
第二岩峰はIII級-くらいでしょうか。
少し高度感がありますが、難しさはありません。
左から右に回りこむように上がると、目の前に絶景が広がります。
第二岩峰から先、観倉台までは踏跡に沿って上がっていきます。
途中の細かな岩場やプチ藪漕ぎが、適度なバリエーションルート感を演出してくれますし、景色がいいので、ついついカメラに手が伸びてしまいます。
観倉台を過ぎると、すぐにこのルートのメインとなる第一岩峰です。
これはIII級+くらいでしょうか。開始点には3本ほどハーケンが打ってありました。
カブリもなく短いクライミングですが、ミスするとグラウンドしやすいと思います。
天候が悪かったり、自信がない場合には右下から巻くことができるので安心です。
これを抜けると、草付きの斜面を30分ほどで山頂ですが、やたらと滑るし、濡れているとドロドロになるので、私はこの草付きが一番苦手ですね。
山頂(オキの耳)に着きました。
東尾根を抜けると、ちょうど写真右のロープのところに出るので、人に驚かれることがあります。
オキの耳からトマの耳を望む。
東面は断崖ですが、西側はなだらかな山容です。
万太郎山、仙ノ倉山、平標山方面。
谷川連峰はいろんな表情を見せてくれます。
ここから一ノ倉岳、茂倉岳を通って土樽へ下ります。
オキの耳は別名を「谷川富士」というそうで、少し進んだところに富士浅間大社の分社があります。
一ノ倉岳までは、一ノ倉沢を右下に見ながら歩いていきます。
それぞれが色んな想いを持っている場所ではないでしょうか。
氷雪に削られたテールリッジが綺麗です。
桜が咲いていました。
振り返って、谷川岳と共に。
一ノ倉岳山頂です。
ちょうど、クライミングを終えた二人組が上がってきていました。
一ノ倉岳-茂倉岳の間には少し雪渓が残っていました。
茂倉岳をすぎると、避難小屋が見えてきます。
スタート地点の土合駅は群馬県でしたが、谷川岳を越えると新潟県に入ります。
魚沼地方には、雪が溜まらないよう屋根にトンガリがついている家が多いのですが、山を越えると急に建物が新潟っぽくなるのが面白いですね。
ちなみに、左のトンガリ屋根はトイレです。
右奥に関越自動車道が見えています。あそこがゴールです。
ブナの森が夕日に映えます。
山を下りると、夕日に薄い暈がかかっていました。
幻日も見えています。
今日の終点、土樽駅につきました。
ひさしぶりの登山で、きちんとこなせるか不安もありましたが、時間通りに下りられて良かったと思います。
天気もよく、写真もたくさん撮れて満足な結果となりました。
次は八海山に行くぞ!
※2016/5/19 8:40土合駅-9:20マチガ沢出合-10:00第一見晴-12:00シンセンのコル-13:10観倉台-14:05谷川岳(オキの耳)-15:05一ノ倉岳-15:30茂倉岳-17:55土樽駅